SEO、SNS、Web広告、メール、動画。Web集客の手段は多く、しかも「これをやるべき」という情報がそれぞれの立場から発信されています。
限られた人員で全部はできません。この記事では、自社の状況から優先順位を決める考え方を整理します。
結論:受け皿がない状態で集客を始めない
先に最も重要なことを書きます。
問い合わせを受け止められるサイトがない状態で、集客施策に予算を使わない。
広告やSNSで人を集めても、着地先のサイトで判断材料が不足していれば問い合わせにはなりません。バケツに穴が空いた状態で水を注ぐのと同じです。
まず確認してください。
- 料金の目安が載っているか
- 事例や実績があるか
- 誰がやるのかが分かるか
- 問い合わせフォームが使いやすいか
ここが整っていないなら、集客より先にサイトを直すほうが費用対効果は高くなります。 詳しくは問い合わせが来ない理由で整理しています。
施策の性質を理解する
どれを選ぶかの前に、性質の違いを押さえてください。
| 施策 | 成果が出るまで | 費用の性質 | 止めたときの影響 |
|---|---|---|---|
| SEO・記事 | 数か月〜1年 | 制作費(資産として残る) | すぐには落ちない |
| SNS | 数か月〜 | 主に人件費 | 止まると急速に落ちる |
| Web広告 | 即日 | 出稿費(払い続ける) | 止めた瞬間ゼロ |
この違いが、選択の判断材料になります。
すぐに問い合わせが必要なら広告。時間をかけて資産を作りたいならSEO。人柄や現場の雰囲気で選ばれる事業ならSNS。
状況別の優先順位
すぐに売上が必要な場合
Web広告から始めます。
SEOは成果が出るまで時間がかかるため、今月の売上には貢献しません。緊急度が高いなら、費用はかかっても即効性のある手段を選びます。
ただし、前述のとおり着地先が整っていることが前提です。広告は「サイトに人を連れてくる」だけで、そこから先はサイトの仕事です。
時間はあるが予算が限られる場合
SEO・記事の制作から始めます。
自社で書けるなら、費用は時間だけです。一度書いた記事は資産として残り続けます。
ただし、成果が出るまで最低でも数か月かかります。3か月で判断しないでください。 途中でやめると、それまでの時間がすべて無駄になります。
顔や人柄で選ばれる事業の場合
SNSを優先する余地があります。
士業、コンサルティング、美容、飲食、地域密着のサービスなど、「誰がやるか」が選択理由になる事業では、SNSの効果が出やすくなります。
逆に、機能や価格で選ばれる商材では、SNSより検索のほうが向きます。
何から手を付けるか判断できない場合
計測を入れて現状を把握するところから始めます。
Google Analytics と Search Console を設定し、1か月データを見てください。
- どれくらいの人が来ているか
- どこから来ているか
- どのページが見られているか
- どこで離脱しているか
これが分かると、議論が「どう思うか」から「どうなっているか」に変わります。両方とも無料です。
よくある失敗
全部を同時に始める
人員が限られている状態で複数施策を並行すると、どれも中途半端になります。しかも、どの施策が効いたのか分からなくなります。
1つに絞って、成果が出るか確認してから次に進む。 遠回りに見えて確実です。
3か月で判断する
SEOやSNSは、3か月では結論が出ません。この時期に「効果がない」と判断してやめるのが、最も多い失敗です。
始める前に、どれくらいの期間で何を見て判断するかを決めてください。
競合と同じことをする
同じ業界の成功事例をそのまま真似ても、後発では上位を取りにくくなります。
競合が扱っていない切り口を探すほうが現実的です。たとえば地域を絞る、特定の業種に特化する、といった絞り込みが有効な場合があります。
担当者に丸投げする
「詳しそうだから」という理由で若手に任せると、判断基準がないまま作業だけが発生します。
何を目指すのかは、事業の判断です。ここは丸投げできません。
最初の3か月でやること
判断材料が少ない状態なら、この順序が現実的です。
- 計測を入れる(Analytics / Search Console)
- サイトの受け皿を整える(料金・事例・問い合わせ導線)
- 1つの施策に絞って着手する
- 月に一度データを見て、続けるか変えるかを判断する
1と2を飛ばして3から始めるケースが非常に多く、そして失敗します。
まとめ
- 受け皿が整っていない状態で集客に予算を使わない
- SEO・SNS・広告は、成果までの時間と費用の性質が違う
- すぐに売上が必要なら広告、資産を作りたいならSEO
- 顔で選ばれる事業ならSNSの優先度が上がる
- 判断できないときは、計測して現状を把握するところから
- 1つに絞り、期間を決めて判断する
シクミベースでは、施策の提案より先に現状の計測と受け皿の確認から入ります。Web改善・制作についてもあわせてご覧ください。