ホームページを作ったのに問い合わせが来ない。この相談は非常に多く、そして原因は毎回違います。
大事なのは、闇雲に直さないことです。原因を切り分けてから手を付ければ、無駄な作り直しを避けられます。
結論:まず「見られているのか」を確認する
原因は大きく3つに分かれます。
- そもそも見られていない(アクセスがない)
- 見られているが、読まれていない(すぐ離脱している)
- 読まれているが、問い合わせに至らない(導線の問題)
どこで止まっているかで、やるべきことが正反対になります。アクセスが月に数十件しかないサイトでボタンの色を変えても、結果は変わりません。
確認方法:Google AnalyticsとGoogle Search Consoleを見てください。両方とも無料です。入っていなければ、まずそれを入れるところからです。計測がない状態での改善は、当てずっぽうになります。
以下、3つのパターンごとに具体的な理由を挙げます。
パターンA:そもそも見られていない
理由1:検索結果に出ていない
自社名以外のキーワードで検索されたときに表示されていない状態です。
Search Consoleの「検索パフォーマンス」で表示回数を見てください。会社名以外での表示がほとんどなければ、この状態です。
原因として多いのは、そのキーワードで検索する人向けのページが存在しないことです。「◯◯ 修理 水戸」で見つけてほしいのに、サイトに事業内容の概要ページしかなければ、検索エンジンは何のページか判断できません。
対策は、探されている内容ごとにページを用意することです。会社概要だけのサイトが検索で見つからないのは、構造上当然の結果です。
地域で商売をしている場合は、地名を含む検索への対応が近道になります。詳しくは地域の会社が見つけてもらう方法にまとめています。
理由2:インデックスされていない
そもそも検索エンジンに登録されていないケースです。公開直後や、リニューアル直後に起きます。
Search Consoleの「ページ」でインデックス状況を確認できます。登録されていなければ、サイトマップを送信し、インデックス登録をリクエストします。
リニューアル時にURLを変えたのにリダイレクトを設定していないと、それまでの評価を失って検索順位が落ちます。これは事故として起きやすい部分です。
理由3:そもそも検索されていないキーワードを狙っている
業界内では一般的でも、顧客が使わない言葉があります。専門用語で最適化しても、その言葉で検索する人がいなければ表示されません。
顧客が実際に使う言葉を確認してください。問い合わせの電話やメールで、相手がどう表現しているかが手がかりになります。
パターンB:見られているが読まれていない
理由4:何の会社か3秒で分からない
サイトを開いた瞬間に「何をしている会社か」「自分に関係があるか」が分からないと、すぐ離脱されます。
よくあるのは、抽象的なキャッチコピーが大きく置かれていて、事業内容が下のほうにあるパターンです。訪問者はまだ会社に興味を持っていません。 印象的な言葉より、事実の説明が先です。
確認方法として、自社を知らない人にトップページを3秒だけ見せて、何の会社か聞いてみてください。答えられなければ直す必要があります。
理由5:スマートフォンで読みにくい
多くの業種で、アクセスの半分以上がスマートフォンです。
- 文字が小さい
- 横スクロールが発生する
- ボタンが小さくて押しにくい
- 電話番号がタップできない
これらは離脱に直結します。実機で確認してください。PCの画面を縮小して見るのとは、体験が違います。
パターンC:読まれているが問い合わせに至らない
理由6:判断に必要な情報が載っていない
問い合わせるかどうかを決めるとき、訪問者が知りたいのは次のような情報です。
- 料金の目安:正確な金額でなくても、範囲や考え方が分かれば判断できる
- 対応範囲:どこまでやってくれるのか
- 実績・事例:似た規模、似た業種の例があるか
- 誰がやるのか:担当者の顔や経歴
- 進め方:問い合わせた後どうなるのか
このうち特に効くのが料金と事例です。料金を書かない理由は理解できますが、書かないと比較検討の段階で候補から外れます。「◯万円から」「規模により変動」といった書き方でも、何もないよりは判断材料になります。
自社の価格を提示するうえでの相場感は、ホームページ制作費用・相場が参考になります。
理由7:問い合わせのハードルが高い
フォームまでたどり着いても、そこで離脱されるケースです。
- 入力項目が多すぎる(10項目以上は多い)
- 必須項目が不必要に多い(電話番号を必須にすると離脱が増える)
- 「お問い合わせはこちら」しか出口がない
- 何を書けばいいか分からない
最後の項目は見落とされがちです。「まだ具体的に決まっていないけど相談したい」という人は、自分が問い合わせていい相手か分からずやめてしまいます。
「検討段階でのご相談も歓迎します」と明記するだけでも変わります。
直す順番
限られた時間で改善するなら、この順です。
- 計測を入れる(Analytics / Search Console)── 現状が分からなければ判断できない
- 問い合わせページを改善する(項目を減らす、相談歓迎と書く)── 最も工数が小さく効果が出やすい
- 料金と事例を載せる── 判断材料を増やす
- トップページで事業内容を明確にする
- 検索されるキーワードごとのページを作る── 効果は大きいが時間がかかる
1〜3は数日でできます。 作り直しを検討するのは、これらを試した後で構いません。
注意点:作り直しが最善とは限らない
「問い合わせが来ない=サイトが古いから」と考えて全面リニューアルすると、費用がかかる割に結果が変わらないことがあります。
原因がパターンAの「検索で見つからない」なら、デザインを新しくしても解決しません。必要なのはページを増やすことです。
逆に、10年以上前のサイトでスマートフォン対応もできていない場合は、部分改修より作り直したほうが早いこともあります。原因を特定してから決めてください。
まとめ
- 原因は「見られていない」「読まれていない」「問い合わせに至らない」の3つに分かれる
- どこで止まっているかは、Analytics と Search Console で確認できる
- 料金と事例がないと、比較検討の段階で候補から外れる
- 問い合わせフォームの改善は、最も工数が小さく効果が出やすい
- 原因を特定せずに作り直すと、費用をかけて結果が変わらないことがある
シクミベースでは、まず計測を確認して原因を切り分けるところから始めます。Web改善・制作についてもあわせてご覧ください。